第118話・妙案は記憶の彼方に

目が覚めたとき、枕元にメモが置いてあった。

私自身が、眠る前に思いついたトリックやプロットの
アイディアを忘れないよう書きとめておいたものだ。

しかし、どれもこれも、いったいこんなネタで
何をやろうとしていたのか不明なものばかり。

例えば

* 人気(にんき)の無いテーマパーク
* 人気(ひとけ)の無いテーマパーク

これは、叙述トリックにでも使うつもりだったのか?

* MAGURO=MOGURA

アナグラムだ。しかし、だからどうだというのだろう?

* 1杯飲む。
* 一杯飲む。

これも叙述トリックだな、たぶん。

* 富山

なんだ、これ?ああ、トヤマ(県名)とトミヤマ(人名)を
錯覚させようという姑息なアイディアか。

まだこのあたりなら、使い方さえ思いつけば、
ミステリィの小ネタくらいにはなるかもしれない。

だが、どう考えても寝ぼけて書いたとしか思えないものもあった。

* ナイフが無いふ

ダジャレにもなっていない。

* ギネスは黒ビールではない

ただのトリビアだ。

* 下から見たアンディ・パートリッジ

意味不明。

* 藤波・前田・気のいい猪木だ、絵馬みな自負

回文だ。

* 板チョコ157円

?????。

* アジアン・カンフー・ジェネレーション

アジカンがどうしたって?

* てぬきうどん

食いたくねぇ!

* もうやめてくれ、スタン・ハンセン

これがミステリィに生かされるものなら読んでみたい。

……まあ、毎度毎度、この調子である。

使えるものが100個に1個でもあれば、もうけものだ。

今、「もうけもの」を漢字変換しようとしたら「猛獣」と出た。
これも使えるかもしれない。
否、使えまい。

短いミステリィを1編書くために、アイディアを搾り出すのにも、
実はけっこう苦労しているのです。
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by osarudon1 | 2004-10-09 13:02