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by osarudon1

『僕が異国で出遭った事件』その2

『僕が異国で出遭った事件』その1

TWO

チャイニーズ・レストラン「Dragon House」は、僕もお気に入りの店で、
これまでに何度も利用したことがある。
それはみんなも同じで、早い話、この店は学生たちの溜まり場でもあるのだ。
マリアとケントはすでに店の一番奥にあるテーブル席に座っていた。
「おう、ジョージ。ジローも来たか。これで揃ったな」
「ハイ、ケント。クリスさんの送別会をやるんだって?声をかけてくれてありがとう」
「もうあまり日にちがないからね。急いでプランを練らないとね」
僕たちはとりあえず食べ物をオーダーし、食べながら送別会の相談をすることに。
僕はいつものように五目チャーハンを頼んだ。
ジョージは野菜炒めとライス、マリアは杏仁豆腐だけ。ダイエットでもしてるのかな?
ケントはギョーザとビール、というオーダーだった。
「おいおい、ジロー、またチャーハンかよ。そんなに好きなのか?」
「この店のチャーハンは絶品だよ。ライスの粒を卵でコーティングしてあるみたいだ。それに、いつも同じものを頼むのは僕だけじゃないだろ?」
ケントはどんなレストランへ行っても、アルコール類とつまみ代わりのフードだけ。マリアもスタバなんかだと、必ずキャラメル・マキアートを飲んでいる。
ジョージに至っては、菜食主義者らしく、肉や魚は一切口をつけない。
野菜炒めでも中に入っている肉なんかは絶対に残す。
まあ、どうでもいいんだけどね、人の好みはさまざまだから。
「で、送別会なんだけど」
マリアがとりとめもない会話を本題へと導く。
「どうせなら、クリスさんを驚かせてやりたいね。サプライズ・パーティーってとこか」
「大騒ぎするパーティーなら、どこかの店よりも誰かの部屋がいいんじゃない?」
「なら、俺のとこにするか?クリスさん、同じアパートメントなんだから、準備ができたら呼びに行くのも簡単だし」
「騒いで大丈夫なのか、お前んとこは?」
「平気、平気。他の部屋のやつも、昼間からHIPHOPを大音量で流してるやつとか、そんなのばっかりだから」
「じゃあ、会場はケントの部屋ってことで決まりかな」



中途半端に小出しにしてすみません。
書いたそばからアップしていかないと、途中でどうでもよくなりそうなんで。
というわけど、もう少し続きます。
by osarudon1 | 2005-06-07 14:59