第105話・喉仏の宴



(注・この話は京極夏彦氏『塗仏の宴』の真相に思い切り激しく
 触れていますので、未読の方はお気を付けください。
 というか、未読の方は何がなんだかわからないと思います)


その部屋には、黒装束の男に招待された、
6人の男女が集まっていた。

大学病院の里見助教授、口と耳が不自由な女性・彩、
JBCテレビディレクターの永瀬、新撰組・土方歳三、
東大卒の新人弁護士・洋一、音楽療法士を志す春生。

一見、何のつながりもないように見えるバラバラな6人。
しかし、黒装束の男・狂極道は、事件の真相を見抜いていた。

「さあ、みなさん。お互いの顔をよくご覧ください」

6人は、訝しげにチラチラと視線を動かした。

「まだ、わかりませんか。それでは申し上げましょう。
 ここにいるのは全員、柏木家の人たちだっ!」

憑き物が落ちた。
「お、おまえは小雪!」
「そういうあなたは、ちぃ兄ちゃん?!」
「そっちは文也か? 足、治ったのか?」
「和也も小梅も立派になって……」
「あんちゃん、医者になっていたとは!」

何者かによって別の記憶を植え付けられ、
それぞれ別の人生を歩んでいた6人は、
こうして再びひとつ屋根の下に集合したのだった。

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by osarudon1 | 2004-09-07 17:55