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空がまた暗くなる

「やるねえ、君は」
その時、忌野清志郎は、俺の約50㎝ほどの目の前にいた。
手にしたギターで、即興の短いフレーズを奏でた後、俺に向かって「やるねえ、君は」と言った。
天下のキング・オブ・ロックに褒められるようなことをした覚えはなかったので、一瞬、俺には何を言われているのかわからなかった。
清志郎は、俺の腰の辺りに視線を送り、それから「俺もやってんだ」と、自分の腰につけてあった「サクラ大戦」仕様の万歩計に手を当てた。
俺もまったく同じ万歩計を身につけていたので、清志郎は目ざとくそれを見つけたというわけだった。

どこかで書いたことがあるエピソードだが、やっぱり一番記憶に残っているのはこの時のことだ。

フォークトリオ時代のRCサクセションのライブを見て以来、40年近く、なんだかんだいって自分の中で清志郎はデカい存在だったと思う。

癌再発のニュースを聞いてから、ある程度の心の準備はできていたので、訃報に取り乱すこともなかった。ただ、ポロポロと涙がこぼれてしまっただけだ。

でも、しばらくは清志郎が残した音楽を聴けそうにないな。聴いたら、甦ってくる記憶の量が膨大で、俺の頭も心も、それに耐えられるだけのキャパシティは無いから。
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# by osarudon1 | 2009-05-04 17:44