第89話・デジタル時代の新しい才能を求めて

デジタル時代に向けて③

またまた上清水一三六先生から電話がかかってきた。
「実は、ミステリィ文壇における、新たな才能の発掘を考えているのだが」
「どういうことでしょう?」
「やはり、ムーブメントというものは、一個人がいくら頑張っても、なかなか
 時代を動かすまでには至らないと思うのだ。小説のデジタル化に関して、
 私は第一人者であると自負しているが、この動きにはもっと多くの作家に
 参加してもらいたい」
「まあ、現状は先生の孤軍奮闘ですからね」
「デジタルというものを勘違いしている張退作などは、役に立たん。
 そこで、在野の才能を発掘して、ムーブメントを共に盛り上げていこう、
 そう考えているわけだよ」
「具体的には何をやるつもりですか?」
「うむ。上清水賞のようなものを設立して、作品を一般から募集すると
 いうのはどうだろう?」
「……まさか、トラックバック企画を自ら立ち上げようとしているんじゃあ……」
「そのつもりなのだが。駄目かね?」
「先生のブログ、来訪者が毎日一ケタですよ。上清水賞なんて始めても、
 トラックバック作品はほとんど集まらないと思いますがねぇ」
「ううむ、そうか。企画倒れに終わりそうだな」
「じゃあ、こうしたらどうでしょう? 先生のブログで1日の来訪者が30人を
 突破する日があったら、トラバ企画上清水賞を発動するというのは?」
「なるほど」
「まあ、無理だとは思いますけど。万が一、実施することになったら、
 私も運営を少しはお手伝いしましょうか」
「よろしく頼むよ」

待てど暮らせど、来訪者が30人を超える日は無かった。
というオチになるのか? それとも
意外や意外、第1回上清水賞開催。
というオチなのか?

この話の結末は、まだわからない。
by osarudon1 | 2004-08-18 17:44